耳に痛い言葉

 

一転して聖書に目をやると

「何事でも人々からしてほしいと思うことは、人々にもそのとおりせよ」

「受けるよりは与える方がさいわいである」

 

というような、わたしたちには甚だ都合の悪い言葉が出てくる。わたしたちには都合の悪い言葉、これが、「真理」である。

 

この真理に従って生きるとき、私たちは永遠の命に預かることが出来る。しかし自分の理屈に従うときに、私たちは滅びる。これは不思議なくらい真実である。

 

私たちは真理が何かを証明するものとして、まず自分の耳に快い、へ理屈の言葉を遠ざけようではないか。

 

 

「三浦綾子著  生きること思うこと」